患者応対の心構えは?

病院は、一般の企業と同様に社会生活を送っていることに対して例外ではありません。外来に来る患者さんも入院生活をする患者さんも様々な考え方や態度をとる方がいます。
まさに社会の縮図のような状況に出くわすこともあります。病室では、術後の苦しさに静かにしている人に「人付き合いが悪いとか」「どこか他のところが悪いかもしれない」などと余計な心配をさせる患者さんがいることもあります。
また、病室での見舞い客との談笑中に、大声で自分や家族の自慢話をして他の患者さんに不愉快な思いをかけていることも分からない患者さんもいます。看護に携わる私たちは、看護の技術だけでなくこういった人間模様に対処することを求められています。

1.どんな人間にも誇り(尊厳)がある

働く私たちにもベッドにいる患者さんにも、ご家族にも、人としての誇り(尊厳)があるという当たり前のことを忘れないことです。

2.目線を相手の高さにあわせて患者さんに接する

健康な人とそうでない人という単純な認識で人間を理解するのではなく、患者さんの目線にあわすことで、様々な人生経験をしたお年寄りに安易に子ども扱いすることもなく、患者さんやその家族を自分の支配下に置こうとする不遜な考えも見られなくなると思います。
また、病院が提供する医療サービスの評価は、机や椅子のように目に見えるものではありません。サービスを提供している一人一人が、患者さんの立場に立って考えていかなければならないものです。病院は、患者さんに様々な医療サービスを各専門職の人が提供します。提供をうける患者さんは、一人ですのでどこかの部署の担当者の対応が悪いと病院全体のイメージも悪いという評価になってしまいます。